ジョゼと虎と魚たち / 犬童一心監督

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キャストがイマドキ風味だし、正直あまり期待していなかったのだが、良かった。友人の一人は「池脇千鶴のベタベタした演技がイヤ」と言って観に行くことを拒んだが、損したと思う。池脇、良かったすよ。体当たりのヌードにはセクシーさのかけらもなかったけど、「それもまた良しや」。
なんといっても脚本の勝利だと思う。原作をバラバラに分解した上に、出てこないエピソード、出てこない人物をふんだんに盛り込み、あまつさえ結末を付け加えてしまうという、ものすごく大胆なシナリオだが、本質的には原作の世界を一切壊していない。これは凄いことだと思う。島根県の主婦、渡辺あや恐るべし。
私の好きな映画の中では珍しく、手放しで友達皆に勧められるのが嬉しい。ビデオでもいいから観て観て。

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