坑夫トッチルは電気をつけた / 荒川洋治

詩集です。「美代子、石を投げなさい」に共感できる人はワタシの仲間です。なりたくなくっても仲間に入れます。
あと、「林家」という詩があります。林家こぶ平と、ペー、パー子のことを書いています。ゾクゾクします。
この人の詩を読んでいると、眼に映ったものごとを、そのまま脳に運んで、そのまま言葉に写しとるのには、才能と技術と努力がいることを思い知らされる。思いつきで浮かんだ言葉を格好良く並べて、それが「詩」だと思っていた自分の傲慢さと厚顔さが恥ずかしくなる。でもそれを恥じるどころか誇っている「詩人」は存在し、それをもてはやす大衆がいるのも事実。いいじゃないの、にんげんだもの。

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